2022-09-11
私の愛車は、BMW 420i グランクーペです。今回は私的な意見ですのでご了承ください。
今回は、空力についてお伝えします。どのメーカーも空力は十分考えています。空気の抵抗を減らすことは、燃費の向上や車内の静粛性に貢献します。また、加速性能・最高速をあげることができます。もう一つは、ダウンフォースという車体を押し付けて安定させる効果があります。
空気は面に沿って流れようとします。角張っている部分があると空気は離れてしまいます。これを「剥離」と呼びます。
タイヤなどの回転物があると乱れた空気「乱流」が発生します。乱流は車を不安定にします。
空気をうまく利用するためには、空気をどう流すか、乱流をどう処理するか。形状を工夫し剥離させない。空気の合流をスムーズにするなどが考慮されます。
空力
前面の空気は、車体上部・内部・下部とサイドに分かれます。
車体正面
前面中央部より流入した空気は、ラジエターなどエンジンその他の冷却に利用され、車体下部に流れます。ここでもどれだけ空気を流入させるかが考慮されています。空気を入れすぎると空気抵抗となり、足りないとエンジン等のオーバーヒートを起こします。
前面下部は、アンダースポイラーで整流し、車体下部に流れます。一部は左右の「エア・インレット」からタイヤハウス内へ空気が導かれます。これについては「エア・アウトレット」で説明します。
車体下部
ラジエター等の冷却に使われた後の空気や、フロント下部からの空気は、乱流となりそのまま後方に流れて抜けます。ここにアンダーパネルや整流板などを設置すると空気の流れを整えてダウンフォースを発生できますが、これは、かなりの高性能車でないと設定されてません。
車体上部
フロントウィンドウは大きく傾斜しています。フロントウィンドウの根元部分がフロントホイールからみて後ろにあります。ステアリング上部から近い位置にウィンドウがあります。
ルーフ形状は運転席頭部付近が最高点となり、そこから後部になだらかに低くなっていきます。
リアウィンドウも大きく傾斜がついています。
車体上部は、傾斜のついたウィンドウなどから抵抗が少なく、空気の剥離をおこさないような形状となっています。
車体サイド
サイドを見てみましょう。
ドアハンドル部分が一番張り出しています。このラインで、上部と下部に流れを分けています。ドアハンドル下部分で一回くぼんでいます。もしかするとここに強い空気の流れをつくり、上下の空気の流れを分けたいのかもしれません。フロントタイヤ後方に「エアアウトレット」があり、乱流が発生しているためです。
リアウィンドウ前端からサイド上部が、内側に絞り込まれています。これによりトランク上部に空気が導かれます。
サイド下部の空気はボデイに沿ってリアタイヤの後方に抜けます。
ドアハンドルについてですが、現在は、小型化され、面からはみ出さないデザインになっています。空力については良いのですが、使いやすさは、この大きいハンドルのほうがいいですね。
リアトランク上部
リアトランク上部は、ルーフとサイドの両方の空気が合流します。さらにリアトランク上部の後端が少し跳ね上がっています。これにより、多くのダウンフォースが発生します。
また、トランクの後端は面取りしたような形状になっておりに下部への空気の巻込みをスムーズにしています。
エア・アウトレット
フロントタイヤの後方を見てみると、メッキパーツが付いています。これは、フロントタイヤハウスのエア・アウトレットです。また、フロントバンパー下部のフォグランプの外側にインレットがあります。
タイヤハウス内は乱流が発生します。また、ブレーキの熱により高温になります。これによりタイヤハウス内の圧力が高くなり揚力(持ち上げる力)が発生します。
タイヤハウス内の冷却、及び乱流・圧力上昇を緩和させるためにインレットータイヤハウスーアウトレットに空気を流します。これにより走行時・旋回時のハンドリングを安定させる効果があります。
ちなみにリアは、このシステムがありません。フロントに対して効果が少ないまたは逆効果になるなどの理由によると思われます。
まとめ
今回は、BMW 420i の空力について注目してみました。美しいボディラインは、空気の流れが見えてきますね。空気の流れはコンピューターによりシュミレートされます。BMWは静かで安定した走りを楽しむことができます。今日も安全運転で素敵なカーライフをお過ごしください。
(記事には私見が含まれています。)
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